これから防音室の導入を検討している中、防音室のエアコン・空調事情についてお悩みの方に向け、エアコンの必要性や導入条件についてまとめました。これからエアコンの導入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
防音室にエアコンは必要?
結論、お客様の使い方に依存するため、必ず必要とはいえません。特殊な環境への設置となるため、建物環境によっては設置工事が高額になるため、短時間の利用であればエアコンを設置せず利用される方も少なくないのが現状です。
ただし防音室の性質上、防音室内は高温になりやすいのも事実です。比較的長時間での利用では、快適に利用するためにエアコンは設置されるのがオススメです。予算と照らし合わせて、導入の判断をされるのがオススメです。

これから防音室を導入される予定の方は、エアコン費用で予算オーバーとなる場合、利用目的にもよりますが『防音室のランクを下げてエアコン費用に回す』という考え方でもよいかと思います。
エアコン設置時の注意点
設置ができない環境
- 0.8畳以下のユニット型防音室内への設置
- 室外機を置くスペースを確保できない物件への設置
- エアコン配管穴のない部屋への設置(新規穴あけで対応可)
- エアコン専用電源が確保できない部屋への設置(延伸工事で対応可)

基本的にこれまでエアコンを設置していた部屋であれば、スムーズに設置できる場合が多いです。
配管穴について

設置するお部屋に、エアコンの空気の循環のための配管穴が必須となります。
既に部屋にエアコンがある場合や、過去エアコンの設置歴がある場合は基本的に上記画像のような穴があるかと思いますので、再利用が可能になります。
また現状では配管穴がない場合でも、穴が開けても大丈夫な場合は新たに開通することで設置が可能です。賃貸の場合は穴あけが難しい場合も多いので、事前に大家さんもしくは管理会社さんに確認されておくのが良いでしょう。
排水について
エアコンでは空気循環に加え、エアコン内部で発生する水の排水が必要になります。
通常は空気循環用の配管と揃えての施工になりますが、防音室にエアコンを設置する場合、防音室の天井の高さから、エアコン本体が通常より低い位置で設置するケースが多く、『エアコン本体より配管穴が高い状態』になりやすいです。

その場合、排水管においては逆勾配が発生し、排水ができなくなってしまいます。そのため、排水管を分離し、居室内に設置したポリタンクへの排水となります。
『どうしても外に排水したい』という場合は、排水ポンプを別途施工することで、電気の力で強制的に逆勾配下でも排水が可能ですが、かなり施工金額が高額となるため、ポリタンクへの排水という形での施工が多いです。
エアコン専用電源について
エアコンは消費電力量が多いため、エアコン専用電源を利用する必要があります。
これは各エアコンメーカーが適正利用環境として推奨しているもので、実際ほとんどのエアコン設置業者でも通常のコンセントやタコ足、延長コードを用いた設置施工は実施していません。
このような利用方法は火災事故に直結するため、弊社でもメーカー推奨環境外での設置施工は基本的に全てお断りさせていただいております。
防音室内にエアコンを設置する場合は、エアコンのコンセントをその他配管と同様に防音室外に出し、コンセントに接続する形となります。
そのため部屋に既にエアコン専用電源がある場合は、防音室の設置位置や、エアコン本体の位置を工夫することで、追加工事なしでの施工ができる可能性が高いです。
一方そもそもエアコン専用電源がないお部屋への設置の場合や、電源はあるものの物理的にコンセントが届かない場合は、電源引き込み、もしくは延長工事が必要となる可能性が高いです。
室外機について

防音室内にエアコンを設置する場合でも、通常のエアコン同様室外機の設置が必要になります。
こちらも設置予定の部屋にエアコンの設置歴があれば基本的に設置は可能ですが、2階以上での室外機の設置作業など、ハシゴ作業が必要な場合は追加施工が必要なる可能性があります。
エアコン設置料金について
設置料金表(税込) | |
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エアコン設置のみ | 17,600円〜 |
既存エアコン移設 | 25,300円〜 |
エアコン設置(エアコン代込み) | 77,000円〜 |
穴あけ | 4,400円〜 |
※ポリタンクはご準備をお願いいたします。
※エアコン専用電源の設置、延長工事は別途お見積りが必要です。
※物件ごとに高所作業など、その他料金が発生する場合があるため、お見積りをお願いします。
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