壁の吸音材って防音効果ある?

アーティクル

お手軽な防音アイテムとして知名度の高い吸音材。壁や天井に張られているケースが多いですが、実際どれほどの防音効果があるのでしょうか?

今回の記事では壁に貼り付けるタイプの吸音材の防音効果について解説します。お部屋の防音対策を検討中の方は是非参考にしてみてください。

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吸音および吸音材とは?

そもそも吸音とは、音の反響を抑えることであり、音自体を遮断することではありません。そのため吸音材は、防音アイテムとして導入されることが多いですが、あくまで音の反響を抑える素材のことであり、音を遮断するための素材ではありません。

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よくこのようなスポンジや記事タイプの吸音材を見かけますが、これらには反響を抑える効果はあるものの、音を小さくする効果は非常に限定的です。

詳しくは『吸音・遮音・防音の違い』にて解説していますが、基本的に外部への音漏れを防ぐには、重量のある素材で『遮音』する必要があります。遮音で音を空間内に閉じ込めると室内で音が反響するため、反響量をコントロールするのに使われるのが吸音材と認識いただければ良いかと思います。

吸音材に防音効果はある?

結論として、適切な素材・サイズの吸音材を、適切な位置に、適切な施工方法で貼り付けした場合、おおよそ1dB〜10dB前後の防音効果が得られる可能性がありますが、適切な施工の難易度が高く、防音目的での利用は難しいです。

編集長 前村
編集長 前村

吸音材を貼り付けると音の響きが変わるため、音が小さくなったように感じる場合がありますが、あくまで反響具合が変わっているだけで、防音性能は低いため注意が必要です。

先述の通り、どうしても吸音材で防音したいという場合は
①音域に対応した吸音材を
②適切な位置に
③適切な施工方法で
貼り付ける必要があり、ただ貼ればいい効果があるというものではありません。

位置は部屋の形により貼り付けるべき位置が変わるため、専門家への相談が必要です。施工方法としては吸音材を壁に直接張らず、壁と吸音材の間に空気層を設けることが大切です。

ただ実際は、各条件を守り適切に施工した場合でも防音効果は高くても10db前後のため、外部への音漏れ対策を行いたい場合は音源を遮音材で密閉する必要があります。

防音対策なら遮音材が必要

外部への音漏れを防ぎたい場合は、音を跳ね返す素材(=遮音材)で音を跳ね返し、密閉空間内に閉じ込める必要があります。音を跳ね返す素材は様々ありますが、本格的な設備ではコンクリートや木材など、重量のある素材で囲い込みを行います。

吸音材は重量がなく、仮に吸音材で音源を密閉したとしても振動を外部へ伝えてしまうため、防音効果が期待できません。そのため防音室は音源を四方八方から板で囲い込むような形かつ、重量のある素材で設計されています。

吸音材の本来の使い方

繰り返しになりますが、吸音材は音の反響を抑えるための素材です。

そのため以下のように、『室内での音の反響を抑える目的』で設置される際に効果を発揮します。

吸音材の利用シーン
  • ピアノ練習で反響を抑えて、正確な音を直接聞き取りたい。
  • 文章の読み上げ収録をしており、反響を不正でクリアで聞き取りやすい声を録音したい。

このような場合は、先述の方法で吸音材を設置することで室内の反響が軽減され、理想の音響空間を実現することができます。

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著者情報

中古防音室JP代表 前村孟

中古防音室JP代表(公安委員会60107R070043号)。防音室に関する中古防音室JP公式YouTubeチャンネル運営。サウンドソムリエ2級(登録番号2-JP000183)。

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